2020年 1月号 第121回「初詣とご先祖様」
正月飾りの神様と、寺社の神様
令和時代初の新年を迎え多くの方が地元の神社やお寺などに初詣に行かれたと思います。
ある生命保険会社が日本人の宗教行為についてのアンケートを取った所お盆やお彼岸のお墓参りをおさえて一番になったのが初詣だったそうです。
では、皆さんは何のために初詣に行かれるのでしょうか。
初詣に行くと、神様に旧年中の感謝をしたり、新しい年が良い年になるように願掛けをしますね。同じように自宅で行う正月飾りやお雑煮を食べたりするのも、初詣と同じ神様への感謝を捧げて新年の願掛けをするためのものです。
では、家で行う正月行事と初詣は何が違うのでしょう。同じであればどちらかを省略してもいいと思いませんか。
実は、正月飾りに宿るとされる神様は「歳神様」であるのに対して、地元の寺社の神様は「氏神様(産土神)」なので、それぞれ違った意味合いが有るのです。どちらもご先祖様が神様になったという祖霊信仰から来ていますが、歳神様はその家を一年間守って下さる神様で、産土神は各個人を生まれてから死ぬまで護って下さる神様と言われています。どちらも自分たちのご先祖様なのです。
- 産土神:うぶすながみ
- 歳神様:としがみさま