2020年　2月号　第121回「墓は子どもに迷惑？」

お墓はたくさんの想いを馳せる大切な場所

先日、お墓を建てられる方のお宅へ伺って打合せをしていた時の話です。
お施主様が、近所の人にお墓を建てる話をしたら「お墓を建てるの？うちは子どもに迷惑だから墓じまいをしようと思ってるの。」と言われたそうです。
その近所の方はお子様がいらっしゃるのに、そういう話をされたそうで、お施主様はお墓建てちゃっていいんでしょうか。と不安げでした。
お墓って子供にとって迷惑なものでしょうか。
子どもは、オギャアと言って生まれて大人になるまで、大人になってからでも親の手を煩わせるのが当たり前です。そうして育てられてきたのです。
一人で勝手に生まれて一人で育った人は一人もいないはずです。ご両親をはじめとして、気の遠くなるような数のご先祖様の一人が欠けても、この世に存在しなかったはずです。その方たちに感謝する場所を親の考えだけで勝手に無くしても良いのでしょうか。
安易に散骨や合祀をして後悔してみえる人も数多くおみえです。
お墓は亡くなった人のためだけではなく、残された人のためにもあるという事を忘れないでいてほしいと思います。