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2019年 8月号 第116回「般若心経の話二十五」

与えられたものに真正面から向き合っていけば、虚しさなど生じない

「能除一切苦真実不虚」 前半の意味は、「すべての苦しみが無くなる」という意味です。 ここまででも、“般若波羅蜜多の行”を続ける事が素晴らしいとさんざん語られていましたが、もう一度「般若心経」を学ぶ事の意義を確認しています。 「般若心経」は理屈ではなく、これを学び実践する事で私たちの日々の苦しみを取り除く事が出来るのです。 後半の意味は、「あるがままを受け止めて、理屈を言わず、与えられたものに真正面から向き合っていけば、虚しさなど生じない」という事です。 人間の心には懐疑心があり、小さなことでも「それ本当なの?」と思ってしまう事が有ります。 また、自分が信じている事でも誰かに否定されると、それだけで自分の心が揺らいでしまう事も有ります。 そんな時に「信じて進めば大丈夫」と説いている言葉が「真実不虚」です。 自分の心から懐疑心を追い出す事が出来れば人生に虚しさを感じなくても良くなります。 「般若心経」を学んでいても、つい疑いの気持ちが出てしまう事も有るでしょうが、結果を信じて、まず一歩を踏み出しましょう。

  • 懐疑心:かいぎしん
  • 虚しさ:むなしさ
  • 能除一切苦真実不虚:のうじょいっさいくしんじつふこ

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