2019年 4月号 第112回「般若心経の話二十三」
三世諸仏さまの「般若波羅蜜多」の行
「三世諸仏依般若波羅蜜多故得阿耨多羅三貘三菩提」
ここでは、三世諸仏さまが「般若波羅蜜多」の行を実践した結果について書かれています。
「三世諸仏」とは、過去・現在・未来の三つの世にいらっしゃる、全ての仏様を表わしています。
因みに古い墓地などへ行くと見かける「三界萬霊塔」は過去・現在・未来の全ての霊の為の供養塔です。
「依般若波羅蜜多故」は、般若波羅蜜多に依るが故に、と読みますから「三世諸仏さまも般若波羅蜜多の行によって」という意味になります。
「得阿耨多羅三貘三菩提」は、苦しみの無い理想の世界に到達した。という意味で、悟りを開いて仏様になったという事です。
ここでは、すべての仏さまが「般若波羅蜜多の行」を実践する事で苦しみを克服し、理想の世界に到達する事が出来た。という事が説かれています。
要約すると、「過去・現在・未来のすべての仏さまも、今の自分に満足することなく、般若波羅蜜多の行を続けた事により、理想の世界に到達された。」と言う事が説かれています。
- 三世諸仏依般若波羅蜜多故得阿耨多羅三貘三菩提:さんぜしょぶつえはんにゃはらみったことくあのくたらさんみゃくさんぼだい