2016年 12月号 第84回「神様と仏様」
日本人は多神教を崇拝していますが、神様と仏様は何が違うのでしょう。
ほんのちょっと前に「新年明けましておめでとう」と言っていたのが、もう年の暮れになってしまいました。 あと数日でこの一年も暮れて行きます。 年の暮にはお墓参りに行き、餅つきをして鏡餅を作り、門松を飾る。除夜の鐘を聞きながら年越しをして、年が明けたら初詣、菩提寺にごあいさつ、親戚回りなど、忙しい年末年始が始まります。 日本人は多神教を崇拝しているので、神様も仏様もごちゃ混ぜですが、神様と仏様は何が違うのでしょう。 民俗学の父と言われる柳田國男氏によれば、故人は三〇年~五十年でその霊は次第に縁故の家を離れ個性を持たない霊になり、その後、霊は個人が生まれ育った故郷の地へ戻り、氏神様などの神様の仲間に入ると日本人は考えているそうです。 ちなみに氏神様とは住んでいる土地の人々を守護する神。鎮守の神とも言われています。また地神様は祖霊、農神ともされる神。屋敷内や辻・田のそばに祀るものとされています。 毎年初詣から始まり色々な神様にお世話になっています。来年のお願いをする前に、神様仏様に今年の御礼を言っておきましょう。