2015年 6月号 第66回「お彼岸とお墓参り⑤」
お彼岸は、春分の日と秋分の日を「中日」とした前後一週間の事
お彼岸は、春分の日と秋分の日を「中日」とした前後一週間の事を言い、「入り」「中日」「明け」の三つに分かれます。お供え物も「入り団子、中日ぼた餅、明け団子」にして「入り団子」は山のように盛り付け「明け団子」はバラ積みにします。地方によって、春は小さな花のつぼみ状の「ぼた餅」秋は開花した平らな「おはぎ餅」にします。季節感が有って、とてもいいですね。また、お彼岸にお盆と同じような事をする地方も有ります。例えば新潟県魚沼では、「入り」の前日の夕方に、子供たちが河原にヂサバサ(爺さ婆さ)という二組のワラの塔を燃やして「ヂサもバサも、この明かりについて、きなれ、きなれ」と呼びながらご先祖様をお迎えし、「明け」には「この明かりについて、いぎなれ、いぎなれ」とお送りするそうです。お彼岸のお中日に、故人の霊が集まるという「霊山」や「霊場」へお参りに行く習慣も有ります。有名なのが伊豆の日金山、奈良の二上山、香川の弥谷、高知の虚空蔵山、九州の嶽参り、阿蘇山麓の彼岸籠り、などです。そのほかには、阿弥陀様・観音様・お地蔵様の霊場を巡るところも有ります。
- 彼岸籠り:ひがんこもり
- 阿蘇山麓:あそさんろく
- 嶽参り:だけまいり
- 虚空蔵山:こくぞうやま
- 弥谷:いや
- 爺さ婆さ:ぢさばさ
- 魚沼:うおぬま