2015年 2月号 第62回「お彼岸とお墓参り①」
お墓を持っているほとんどの家庭ではお盆・お正月・お彼岸などに「お墓参り」をします。
お墓を持っているほとんどの家庭ではお盆・お正月・お彼岸などに「お墓参り」をします。故人の月命日にもお参りをする人や、九州のようにお墓にお花が絶えない地域もあります。その影響でしょうか鹿児島県は青少年の非行が少ない県だそうです。日本と同じ仏教国であるインド・ビルマ・スリランカなどはお彼岸にお墓参りをしません。ではなぜ日本人はお彼岸にお墓参りをするようになったのでしょう。「春分の日」と「秋分の日」を中心に前後三日間を加えた一週間がお彼岸の期間で、お中日は祝日になっています。仏教行事として「彼岸会」とかがありますが、もともと春分・秋分の日は仏教と関係ありませんでした。因みに国民の祝日に関する法律では、春分の日は「自然をたたえ生物をいつくしむ」、秋分の日は「祖先を敬い亡くなった人々をしのぶ」日とされています。お彼岸の記録、というわけではありませんが、平安京を開いた桓武天皇が延暦二十五年(八〇六年)旧暦二月十七日(春分の日)弟の早良親王の霊を弔う法要を行った。というのが最古の記録です。(日本後紀)
- 日本後紀:日本こうき
- 弔う:とむらう
- 早良親王:さわらしんのう
- 延暦:えんりゃく
- 桓武天皇:かんむ
- 敬い:うやまい
- 因みに:ちなみに
- 彼岸会:ひがんえ