2014年 7月号 第55回「お墓参りの達人」
「日本人はお墓参りの達人」なのです。
よく「私は無宗教です」と言われますが、そんな方達でも、お彼岸やお盆のお墓参りは、行かれる方が多いと思います。このお墓参りの習慣はすごく宗教的な行為です。ご先祖様に手を合わせる「先祖教」ともいうべき宗教行動の表れなのです。
日本語の「お墓参り」という言葉の中には「お墓に行き、掃除をして花を手向け、香を焚き、水を打つ、そして手を合わせてご先祖様の冥福を祈る」という動作が含まれていますが、外国語にはこれと同じ意味の単語はありません。
しかし多くの日本人が特に意識をしなくても、この「お墓参り」の行動が出来るのですから、まさに「日本人はお墓参りの達人」なのです。
読売新聞が行った日本人の意識調査では「あなたが実際にしている宗教行為は?」という質問に対して八割近い人が「お墓参り」と答えています。
このデータからも日本人のお墓参りに対する達人ぶりがうかがえます。
- 冥福:めいふく
- 焚き:たき
- 手向け:たむけ
- 先祖教:せんぞきょう