2014年 5月号 第53回「塔婆供養と造塔功徳③」
「お墓参りをすると、お墓参りをした人は必ず《幸せ》になる。」という事をお釈迦さまが保障している
お釈迦様の遺言の中でもう一つ大切な事は、誰であろうと、お釈迦様のお墓を礼拝供養すると「長いあいだのご利益と幸せが起こる」事と、これがお釈迦様のストゥーパ(お墓)だと思い礼拝すれば「心が浄らかになり、心が浄まれば死後に、善い天の世界(浄土)に生まれる」という所です。
これはお墓の本質を知る上で大変重要な部分で、簡単に言うと「お墓参りをすると、お墓参りをした人は必ず《幸せ》になる。」という事をお釈迦さまが保障している事になります。
このお釈迦様の考えが日本にも伝わり、日本では、ご先祖様のお墓参りをすると、必ず《幸せ》になる、という思想として息づいています。
インドではお釈迦様のお墓参りをする時は、必ず右回りで心静かにお墓の回りを回ります。これは「右繞」といい、不浄な左側をお釈迦さまに向けない事から始まりました。日本のお寺の作法も同じものが有り「右繞仏塔功徳経」には仏塔を右繞して礼拝供養すると、「仏法を聞くのに妨げとなる八つの障害を離れ、どこでも正しい知恵を得て失わず、福財を得て、長寿となり、高貴な位に生まれるなどの功徳がある」と記されています。
- 右繞仏塔功徳経:うにょうぶっとうくどくきょう
- 右繞:うにょう
- 浄らか:きよらか
- ご利益:ごりやく