2014年 3月号 第51回「塔婆供養と造塔功徳①」
人が亡くなって四十九日までの間に七回の「塔婆供養」をします。
日本では、人が亡くなって四十九日までの間に七回の「塔婆供養」をします。またお盆や年忌供養の時にもお墓で「塔婆供養」をします。
日ごろよく見かける「塔婆」ですが、いったいあの板にはどんな意味があるのでしょう。
お釈迦さまが涅槃に入られた時に、弟子たちに語られた言葉が「大般涅槃経」というお経に書かれています。その中に「卒塔婆」の事が書かれています。
「アーナンダ(お釈迦様の弟子の阿難尊者)よ。悟りを得たブッダは、世界を支配する帝王がもっとも丁重に火葬をするべきです。そして四つ辻にブッダのストウーパ(卒塔婆)を建てなさい。
誰であろうと、そこに花輪・香料・顔料をささげて礼拝し、心を浄らかにして信ずる人々には、長いあいだのご利益と幸せが起こるでしょう。
(中略)アーナンダよ。これはブッダのストウーパであると思うなら、多くの人は心が浄らかになる。心が浄らかになれば、かれらは死後に善い天の世界(浄土)に生まれるでしょう。
アーナンダよ。この道理によって、人々はブッダのストウーパを拝むべきです。」
- 大般涅槃経:だいはつねはんぎょう
- 浄らか:きよらか
- 阿南尊者:あなんそんじゃ
- 卒塔婆:そとうば
- 涅槃:ねはん